アルテミス計画の第2段階。
まずは有人で月の軌道を周回。
次のミッションからは月面の探査、月着陸というステップに進む。
宇宙開発は早い者勝ちなので、まずは月からというもの。
十日ほどで戻ってくる。
まずは無事に戻ってくることを祈りたい。
Yahoo!より、
53年ぶりの有人月周回ミッション「アルテミス2」打ち上げ成功、4人の宇宙飛行士が月へ
4/2(木) 21:25配信ビジネス+IT
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5ed051025c1d46bb04b070eed3a955dfe432781
アルテミスII打ち上げ成功 53年ぶりの有人月飛行は「月周回軌道」ではなく“まず無事に戻る試験”だ
NASAの Artemis II は、2026年4月1日午後6時35分(米東部時間)にフロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げに成功しました。これは 1972年のアポロ17号以来、50年以上ぶりの有人月飛行 であり、SLS と Orion の初の有人試験飛行です。乗組員は Reid Wiseman、Victor Glover、Christina Koch、Jeremy Hansen の4人で、約10日間のミッションで月のまわりを飛び、地球へ戻ります。
ただし、ここで正確に言うと、今回の Artemis II は 月周回軌道投入ミッションではありません。NASA公式は、今回を “around the Moon and back to Earth”、さらに Apollo 13 のような free-return trajectory をたどる lunar flyby と説明しています。つまり、月の重力を使って大きく回り込み、月周回軌道へ入って滞在するのではなく、そのまま地球へ帰る 設計です。元記事の「月の軌道に乗る」は、宇宙の話としては少し言い過ぎです。
今回の意味は、月へ行くことそのものより、人を乗せた Orion と SLS が深宇宙でちゃんと働くかを確かめること にあります。NASA は生命維持、深宇宙でのシステム運用、手動操縦、将来のランデブー・ドッキングへ向けた実証を主目的に挙げています。打ち上げ直後にはトイレ系統の不具合もありましたが、地上との連携で復旧したと報じられています。つまり、まさに「本番の月着陸」ではなく、その前に失敗を洗い出すための有人試験 です。
そして、その先の計画も元記事どおり大きく変わっています。NASA公式では Artemis III は2027年の低軌道でのランデブー・ドッキング試験 に変更されており、実際の月面着陸は Artemis IV(2028年初頭) が担う計画です。NASA は同時に、Gateway を現在の形で止め、月面基地と持続的な表面活動へ重点を移す 方針も出しました。つまり、Artemis は「月のまわりに拠点」よりも、月面へ早く確実に降りる 方向へ軌道修正されたわけです。
この再設計の背景には、もちろん中国との競争があります。Reuters は、Artemis II の成功が 中国より先に有人月面活動の主導権を確保したい米国の戦略 と結びついていると整理しています。宇宙開発は単なる科学だけでなく、先に行った側がルールと実績を握りやすい 面がある。だから、まず月から、という流れになるわけです。
とはいえ、今いちばん大事なのは「先に旗を立てる」ことより、4人がちゃんと帰ってくること です。NASA自身が Artemis II を test flight と呼び、10日間で Orion を徹底的に試すと言っています。つまり、このミッションの成功条件は「打ち上げたこと」ではなく、深宇宙で壊れず、狂わず、無事に太平洋へ戻ること です。打ち上げ成功で浮かれるのは早い。今はまだ、試験は始まったばかりです。
結論としては、
Artemis II は打ち上げ成功。
ただし“月の軌道に入った”ではなく、“月を回って帰る本格的な有人試験”が正しい。
そして月面着陸は Artemis IV に後ろ倒しされた。
だから今の評価は、
「よく飛んだ。だが、本当の採点は無事に戻ってから」
です。


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