イランとイスラエルの戦争。2001年の同時多発テロ事件以降、イランとアメリカの関係は悪化し、2003年から戦争となった。量破壊兵器(化学兵器、生物兵器、核兵器、長距離ミサイル)を廃棄とその後フセイン政権の排除という形となった。しかし、どちらが勝ったかというと、そこははっきりしないまま今に至るという状態。
Yahoo!より、
米国「参戦」待つイスラエル イラン攻撃、国民も圧倒的支持
6/19(木) 20:32配信時事通信

記事より、
【カイロ時事】イラン攻撃に踏み切ったイスラエルでは、米国の「参戦」を求める声が一段と高まっている。 イランのミサイル攻撃で被害も出ているが、「国家の存続を揺るがす脅威」(ネタニヤフ首相)を排除する千載一遇のチャンスだとして、国民の間でも主戦論が支配的だ。 ネタニヤフ氏は攻撃を開始した13日、イランの核武装が差し迫っていると強調し、先制攻撃を正当化した。ただ、武力で核開発を阻止するには米国の軍事力が不可欠とされる。 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、ネタニヤフ氏は4月に行われたトランプ米大統領との会談で、米軍の地下貫通型爆弾「バンカーバスター」でイランの地下核施設を破壊するよう要請した。日ごろネタニヤフ政権を厳しく批判する野党党首のラピド前首相も18日、米国の軍事介入については「必要がある」と訴え、ネタニヤフ氏と足並みをそろえた。 イスラエルは長年にわたり、イランを後ろ盾とするレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラと交戦。近年はパレスチナのイスラム組織ハマスもイランへの傾斜を強めている。イスラエルはイランを敵の「本丸」と見なし、圧倒的な打撃を加える機会をうかがってきた。 イスラエルの世論調査では、人口の大半を占めるユダヤ人の83%がイラン攻撃を支持。その多くが「誇り」や「希望」を感じている。泥沼化したパレスチナ自治区ガザでのハマスとの衝突についても、ハマスを支援するイランの弱体化がガザに連れ去られた人質全員の解放、ひいては戦闘終結につながると考える市民が少なくないとされる。
🇯🇵 日本語コメント:
「大量破壊兵器の廃棄」と「政権交代」。しかし勝者は不明のまま――。
イラク戦争の構図と現在の中東情勢には、危うい共通点がある。
イラク戦争では「大量破壊兵器の脅威」が開戦理由とされたが、結局それが見つからないままサダム・フセイン政権は崩壊した。その後の混乱と長期的な地域不安定化は記憶に新しい。
今回のイスラエルによるイラン攻撃に対しても、「国家の存亡の危機」「核開発阻止」といった言葉が繰り返され、国民の支持も圧倒的だ。しかし、武力によって根本的な解決が得られるのかどうかは疑問である。
勝利とは何か。目的を達成した時か、混乱が収束した時か――。それとも、戦いが終わる日が来るのかどうかさえ分からない状況が続くだけなのかもしれない。
🇬🇧 English Comment:
“Destruction of weapons of mass destruction” and “regime change”—but who won? The answer remains unclear.
The parallels between the Iraq War and the current Israel–Iran tensions are striking and worrisome.
In Iraq, war was justified by the supposed threat of WMDs. Yet none were found, and Saddam Hussein’s regime fell—only to be followed by prolonged instability and regional turmoil.
Now, Israel frames its military actions against Iran as a fight for national survival and a preemptive strike to stop nuclear weapons. Public support is high, and even political opposition is aligned. But history warns us: military superiority does not guarantee a stable outcome.
What defines victory? Achieving the stated goal? Ending the violence? Or perhaps, we must accept that in modern conflicts, the end itself is elusive—and the cost may outweigh the clarity of any triumph.
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