イタリアの首都、ローマのトレビの泉が有料かされるという。
約400円の入場料。
このことで年間650万ユーロもの収入となるという。
また、このことで、トレビの泉を訪れる観光客を減らしたいということのようだ。
実際、すでに12月からは、噴水周辺の人の数を400人までと規制をしているという。
これはオーバーツーリズムと歴史を残していくための手段で、ベニスなども導入していることに倣ったものだ。
日本でもこの方式は広く採用可能だろう。
Yahoo!より、
トレビの泉、入場料導入へ 来年2月、観光公害対策
12/20(土) 6:42配信共同通信

トレビの泉が有料化、でも地元の人はタダ
――観光公害に対する「入場料」という現実的な処方箋
イタリアの首都ローマにある世界的観光名所、**トレビの泉**が、ついに有料化される。
ローマ市は、噴水周辺に立ち入る観光客を対象に、2025年2月1日から2ユーロ(約370〜400円)の入場料を導入すると発表した。
この措置により、年間およそ650万ユーロの収入が見込まれているという。
目的は明確だ。収益確保ではなく、オーバーツーリズム(観光公害)への対策である。
すでに始まっている人数制限
実は、ローマ市はすでに一歩踏み込んだ対応を始めている。
2024年12月から、噴水周辺に同時に立ち入れる人数を最大400人までに制限しているのだ。
それだけ人が集中しているということでもある。
市の発表によれば、2024年1月から12月初旬までの訪問者数は約900万人。
「無料・自由」という仕組みが、もはや物理的にも文化的にも限界に達していたことが分かる。
地元住民は無料という設計
今回の制度で注目すべき点は、ローマ市民は身分証の提示で無料とされていることだ。
観光資源を
- 「誰でも無条件に使えるもの」
から - 「守りながら、使うもの」
へと位置づけ直している。
観光客と生活者を同一に扱わない。
この線引きが、制度として非常に冷静である。
ベネチアに続く流れ
この動きは孤立したものではない。
イタリアではすでに、**ベネチア**が入域規制や課金制度を導入している。
「見せ続けるために、制限する」
という逆説的だが合理的な考え方が、ヨーロッパの歴史都市では共有されつつある。
日本でも十分に応用可能
この方式は、日本でも十分に応用可能だろう。
- 混雑する歴史的観光地
- 世界遺産
- 自然と文化の両立が求められる場所
こうした地域で、少額の入場料+人数制限+地元住民の優遇という設計は、極めて現実的だ。
「観光は無料であるべき」という前提そのものが、
実は何も守っていなかった――
トレビの泉の有料化は、その事実を静かに示している。
参考
Yahoo!ニュース(共同通信)
トレビの泉、入場料導入へ 来年2月、観光公害対策
2024年12月20日 6:42配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/cdc493e098105f3f0d4b5dd1f4b5f72d6fd4bc8e
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