マンションの管理は大変だ。
何しろ一人では所有できないレベルの建物。
ちょっとした修繕でも億を越える金がかかる。
金銭感覚として建築工事などをしている人間にしか理解できないレベル。
そして、修繕積立金をマンション管理組合で積み立てている。
この金を横領したいという人が出てきてもおかしくない。なにしろ、毎月1万円としても100世帯いれば月100万円を集めるのだから・・・
修繕積立金とは修繕の工事費のためであり、昨今の建設費の高騰からは計画していた予算では足りないということが当然起こる。管理計画認定制度というのは確かにローンをする際の低金利を得るには有効だが、おそらく、修繕計画自体を見直すことがより有効だろう。
マンションの修繕計画では何年か毎に塗装をやりかえる、設備を取り替えるとなっているが、ほとんどの場合、それらの年数にきちんとしたルールがないのが現状。いわば業者側の言いなりになっている。
まずはそもそも、今のマンションで何をすることがベストなのか、予算に合わせて見直すことを優先するのが最善だ。
しかし、そこまで大変な思いをして共有物であるマンションの一戸を所有することに意味があるのだろうか?
Yahoo!より、
物価高騰の波は分譲マンションにも 修繕積立金をめぐる静かな危機とは 借金に頼らざるを得ない現状も
4/27(日) 6:23配信 鹿児島ニュースKTS

借金に頼らざるを得ない現状
四元さんは、修繕積立金増額の背景に物価高騰があると指摘する。
四元さんは、「15年間で物価が1.5倍になっている。それがほとんどのマンションが大規模修繕によって借金しないといけない一因」と指摘する。実際、鹿児島市内のあるマンションでは、2024年に完了した大規模修繕工事で積立金が足りず、金融機関から不足分の借り入れを行った。マンションを取材したこの日、管理会社の担当者が「認定制度の認定通知書が鹿児島市から届いた」と理事会メンバーに報告していた。
行政の認定制度を活用
先行きの見えない修繕費の上昇に理事会がとった対策が、鹿児島市の管理計画認定制度への申請だった。この制度は、「マンションの管理計画が適正に運営されている」と行政が認定するもので、所有者には売買時の市場価値向上や融資金利の引き下げ、固定資産税の減額といったメリットがある。修繕積立金が低すぎないことや修繕計画を7年以内に見直すこと、総会を定期的に開催していることなど、一定の基準をクリアしたマンションが認定をうけることできる。 しかし、制度開始から2年が経過した現在、認定を受けたマンションはわずか5件にとどまっている。鹿児島市建設指導課の坂之上修一課長は、「これからだと考えている」と話し、相談窓口の設置や専門家の派遣などで管理組合をバックアップする方針だ。
所有者の意識改革が鍵
県マンション管理組合連合会の木浦理事長は、「修繕積立金が高いか安いかしか話さず、長期的な計画がなかった。そんなマンションが多い」と指摘する。 マンションの経年劣化は避けられない。自分の資産を守るための大規模修繕について、所有者一人一人が真剣に考え、行動する時が来ている。鹿児島の街並みを彩るマンション群の未来は、住民たちの手にかかっているのだ。
コメント(日本語):
マンションの修繕積立金の「適正額」とは一体何なのか、実は誰にも分からないというのが現実です。
マンションという巨大な建物の維持には、ちょっとした修繕でも億単位の費用がかかります。これは建築業界に携わっていないと想像しにくい金額感覚です。
修繕積立金は、本来将来の大規模修繕のためにコツコツ積み立てるべきものですが、最近の建設費高騰により、多くのマンションでは積立金だけでは賄えず、借金に頼らざるを得ない状況が起きています。
さらに、修繕計画自体も業者側の提案に依存しており、「◯年ごとに外壁塗装」などと言われますが、それが本当に必要かどうかの科学的根拠が曖昧なことも多いのが現状です。
まず大切なのは、「今の建物の状態を正確に診断し、必要な工事を必要な時に、予算に合わせて見直す」という視点です。
マンションは共有財産だからこそ、管理組合全体が主体的に考え、必要な工事を選び取る意識改革が必要だと強く感じます。
Comment (English):
The so-called “appropriate amount” of reserve funds for condominium repairs is, in reality, something nobody can precisely determine.
Maintaining a condominium, a massive structure, costs a staggering amount—even minor repairs can easily run into hundreds of millions of yen. Unless one is involved in the construction industry, it’s difficult to grasp such a financial scale.
Reserve funds are intended to cover major future repairs, but due to the recent surge in construction costs, many condominiums now find themselves having to take out loans to make up for the shortfall.
Moreover, repair plans often depend heavily on contractors’ recommendations, such as repainting the exterior every certain number of years, but the scientific basis for these intervals is often unclear.
What’s truly important is to accurately diagnose the building’s current condition and revise the repair plans as needed according to actual needs and available budget.
Since condominiums are shared properties, there is a pressing need for management associations to take a more proactive approach, critically assessing what work is truly necessary.

コメント