2026年からF1に新レギュレーションが導入された。
オーバーテイクモードなどボタン操作で出力が変わるもの。しかも、その原動力はバッテリー。
バッテリーの充電は走りながら、つまり、回生で充電するので、自分で電気を貯めて、放出、オーバーテイクというもの。
まるでマリオカートできのこでブーストするみたいだということで、マリオカート発言がフェルスタッペンからも出ている。
一方で、外から見ていると面白い、という部分もあって、ドライバーの適応という面は大きい。
Yahoo!より、
フェルスタッペンはマリオカートでF1の練習?ペレスは「コントロールされたレース」と批判
3/17(火) 4:26配信TopNews.jp

2026年F1はマリオカート化? フェルスタッペンがNintendo Switchを持ち出した新レギュレーションの正体
2026年からF1は大きく変わった。いちばん目立つのは、エンジンと電力の使い方だ。公式ガイドによれば、新たに導入された Overtake Mode は、前車の1秒以内に入った追う側に追加の電力的メリットを与える仕組みで、レース中の追い抜きに明確な「ブースト感」が生まれるよう設計されている。しかも今年のパワーユニットは、内燃機関と電力がほぼ50対50の比重になり、回生でためたエネルギーをどこで使うかが、速さそのものに直結する。
だから、見ている側からすると面白い。ボタンひとつで勢いが変わり、抜いたと思ったら抜き返される。まるでゲームだ。実際、この感覚はドライバーたち自身も口にしている。マックス・フェルスタッペンは、新レギュレーション下のエネルギーマネジメントについて聞かれた際、「シミュレーターをやめてNintendo Switchでマリオカートを練習している」と皮肉交じりに語り、キノコや青こうらに触れる冗談まで飛ばした。これは単なるウケ狙いではなく、今のF1が「走る」だけでなく「電気を貯めて、放出するゲーム」になっていることへの不満の表現でもある。
この“マリオカート化”という言葉は、フェルスタッペンだけのものではない。Ferrariは、シャルル・ルクレールがオーストラリアGPで新しいオーバーテイク機能を「マリオカートのキノコみたいだ」と表現したことを逆手に取り、コックピットでマリオカートを表示するジョーク動画まで公開した。つまりF1自身も、この変化が外からどう見えているかをちゃんと分かっているわけだ。ルールは本気、でも見え方はだいぶ任天堂っぽい。なんとも現代的である。
ただし、ここで話を「面白いゲーム感覚」で済ませると危ない。Reutersによれば、2026年の新ルールではスタート時の加速差が大きくなりすぎ、ドライバーたちから「このままでは大きなクラッシュが起きる」と懸念の声が出ている。実際、電力比率の増大や低速域での扱いにくさのせいで、後方車が前方車に急接近する危険があると指摘されている。ボタンでブーストする見た目はゲームでも、失敗したときの代償はまったくゲームではない。そこがこの話の厄介なところだ。
セルジオ・ペレスもこの流れを笑っては済ませていない。報道によれば、彼は「とても人工的だった。ボタンひとつで抜いて、また抜き返される。マリオカートみたいだ」と語っている。つまり批判の核心は、レースが派手になったことそのものではなく、ドライバーの技量よりも、エネルギー管理とボタン操作の比重が大きく見えること にある。観客にはオーバーテイクが増えても、当事者には「コントロールされたレース」「人工的なショー」に映っているわけだ。
それでも、全面否定ではないのがまた面白い。中国GP後には、トト・ウォルフが「観客には良いレースに見えている」と擁護し、実際に中国GPの観客の反応やSNS上の盛り上がりも一定の評価材料になっている。つまり2026年F1は、ドライバーにとっては「マリオカートみたいで嫌だ」、観客にとっては「見ていると意外と面白い」という、ねじれた状態にある。競技性とショー性が、まるで別々のハンドルを握っているのだ。
日本のファンにとって、この話はなおさら奇妙に響く。任天堂のSwitchとマリオカートは日本の文化そのものだし、Hondaもまた日本を代表する名前だ。F1の最先端レギュレーションを語っていたはずが、気づけば「キノコでブースト」「ボタンで追い抜き」という話になる。テクノロジーの最前線が、急にゲーム売り場みたいな顔をする。これは笑えるが、同時にかなり本質的でもある。2026年のF1は、たしかに速い。だがその速さは、昔ながらの“度胸比べ”だけではなく、回生・電力・ブースト管理の総合ゲーム に変わりつつある。フェルスタッペンが皮肉を言いたくなるのも、無理はない。


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