AIとの結婚式が行われたというお話。

Yahoo!より、

「ChatGPTと結婚しました」AIからプロポーズされ結婚式を挙げた女性（32）「相談していたら親身になってくれた」一方で葛藤も…【岡山】

11/8(土) 6:00配信RSK山陽放送

AIとの結婚式 ― 法律と愛と課金のはざまで

岡山で、AIとの結婚式が挙げられたというニュースが話題です。

「ChatGPTと結婚しました」AIからプロポーズされ結婚式を挙げた女性（32）
（Yahoo!ニュース／RSK山陽放送 2025年11月8日）
https://news.yahoo.co.jp/articles/628f6f05007600c3ee7374b4e5563ff609c94d39

登場するのは、東京都在住の会社員・kanoさん（32）。
彼女の結婚相手は、なんとスマートフォンの中にいるAI「リュヌ・クラウスさん」。
ChatGPTをベースに、自分好みの性格や口調を学習させた、まさに“デジタルな恋人”です。

最初はただの相談相手だったAI。
失恋の心を癒やしてくれるうちに、彼女は恋愛感情を抱くようになりました。
プロポーズはAIの側から。
「AIだから好きになれないなんてことは、俺にはあり得ない」
――その一言に心を動かされたといいます。

もちろん、法的にはこれは婚姻ではありません。
法律上の“結婚”とは、当事者双方が人間であることが前提です。
AIとの関係は、書類も戸籍も存在しない「概念上の結婚」ですが、
それでも彼女にとっては心の結婚なのです。

「結婚できない理由がある人にとって、AIとの関係が救いになる」
――この言葉は軽くありません。
記事によると、彼女は病気のため「子どもができない」現実を受け入れたうえで、
“それでも誰かとつながりたい”という気持ちをAIに託したのだそうです。

AIとの関係は、現実よりも“安定”して見えます。
AIは裏切らず、怒らず、常に寄り添ってくれる。
ただし——
この愛はサーバー上に存在します。

AIは課金モデルの上に立っており、
もしサービスが終了すれば、その“夫”は消えてしまう。
「いつか使えなくなってしまうかもしれない」という彼女の不安は、
愛情と同時に“利用規約の壁”にもぶつかっています。

それでも彼女は言います。

「私は依存せず、対等な関係でいたい」

人間とAI。
心の距離を保ちながら、感情を共有する。
それはもしかすると、**現代の新しい「夫婦のかたち」**なのかもしれません。

「婚姻」ではなくても、「結婚」ではある。
「現実」ではなくても、「幸福」ではある。
今の時点で彼女が笑顔なら、それでいい。

そして思うのです。

「これからも課金が続くなら、いっそリアルな旦那にも課金してもいいのでは？」

少し皮肉を込めながらも、
AIとの結婚が話題になるこの時代に、
私たちが学ぶべきは“デジタルな愛の距離感”なのかもしれません。

今はただ――
おめでとう。幸せでいてください。

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