サイバー犯罪が玄関まで来る時代——狙われるのはPCではなく人間だ

サイバー犯罪が玄関まで来る時代——狙われるのはPCではなく人間だ

サイバー犯罪は、もはや画面の中だけで完結する犯罪ではありません。BBCの記事では、ランサムウェア交渉に関わった人物の自宅に脅迫文入りの小包が届いた事例、病院職員に自宅住所や社会保障番号を示して脅す事例、暗号資産関係者の誘拐事件などが紹介されています。

これまでサイバー犯罪といえば、システム侵入、データ窃取、暗号化、身代金要求が中心でした。しかし、最近は攻撃の対象が「機械」から「人間」へ広がっています。攻撃者は、サーバーを止めるだけではありません。社員の個人情報を盗み、自宅住所を示し、家族の安全を匂わせ、組織に金を払わせようとします。

重要なのは、サイバー犯罪の目的が技術的な勝利ではなく、金であるという点です。システム停止も、情報流出も、脅迫電話も、最終的には支払いを迫るための手段です。つまり、狙われているのはパソコンではなく、人間の恐怖です。

BBC記事では、サイバー犯罪者が他人に金を払って脅迫や襲撃を行わせる「violence-as-a-service」、つまり暴力の外注化も紹介されています。攻撃者自身が直接動かなくても、別の犯罪者に依頼して窓を割る、放火する、誘拐する、暴力を振るう。サイバー犯罪と現実の犯罪が接続し始めているのです。

特に暗号資産の世界では、オンライン上の発信が現実の危険につながる可能性があります。SNSで利益を見せる、資産を語る、生活圏や家族情報を出す。こうした情報は、犯罪者にとって標的を探す材料になります。

企業も個人も、対策の考え方を変える必要があります。これからのサイバーセキュリティは、サーバーやパソコンを守るだけでは不十分です。社員の住所、交渉担当者の安全、家族情報、SNS発信、危機時の連絡体制まで含めて考える必要があります。

サイバー犯罪は、バーチャルからリアルへ移っています。
狙われるのは機械ではありません。
人間と金です。

出典:BBC「Cyber-crime increasingly coming with threats of physical violence」関連記事、Semperis調査、FBIサイバー犯罪統計、Europolのviolence-as-a-service関連情報

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